遺品整理は、遺産整理業務の一部

遺品整理は、遺産整理業務の一部を行なっているというイメージでいいと思います。

遺品整理というのは、亡くなった方の家や部屋を片付けるということに主眼があるようです。

亡くなった方のお宅の遺品を片付けなければならないけれども、重たいものがあったり、遠方でなかなか行けない場合などに利用されるようです。

一方、遺産整理業務では、家の名義変更や売却、借家に住まわれている場合は契約の解除などを行います。

その際に必要に応じて部屋の片付けや掃除など行なっています。基本的には清掃業者さんに入ってもらい、その作業に立会います。

以前実施した例では、亡くなった方の自宅に当事務所がお伺いし、ビデオカメラで各部屋を撮影し、それを相続人の皆さんに確認してもらいました。その映像の中で、残して欲しいもの(多くは相続人の方の子供時代の思い出の品でした)をピックアップしてもらい、それ以外を清掃業者さんに処分してもらうということです。

もちろん通帳や財産的価値のあるものは別途確保します。

遺品整理のリスク

遺品整理で気がかりなのは、遺産がマイナス(財産より借金が多額にある場合など)の場合、どうなるのかということです。

遺産がマイナスの場合は当然、相続放棄をした方がいい場合が多いのですが、遺産を一部でも処分したり譲り受けたりすると、後に相続放棄をすることは基本的にはできません(民法921条1号)。遺品のうち財産的価値のあるものは遺品整理業者が買取し、料金から差し引きしていることがありますが、この場合、後に多額の借金があることがわかっても、相続放棄ができなくなってしまいます。

遺産整理業務では、財産調査を経て、遺産がマイナスの場合は相続放棄または相続の限定承認をお勧めしています。

 

民法第九百二十一条  次に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす。

一  相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき。ただし、保存行為及び第六百二条に定める期間を超えない賃貸をすることは、この限りでない。
二  相続人が第九百十五条第一項の期間内に限定承認又は相続の放棄をしなかったとき。
三  相続人が、限定承認又は相続の放棄をした後であっても、相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったとき。ただし、その相続人が相続の放棄をしたことによって相続人となった者が相続の承認をした後は、この限りでない。